ゴーヤ
・ 豊富なカリウムがナトリウムを排出し血糖値を下げる
・ ダイエット成分「リノレン酸」をたくさん含む
・ インシュリンに似た働きを持つ成分が血糖値を下げる
・ カフェインを含まないので子供や妊婦さんでも安心
ゴーヤ100g中には、なんと76mgものビタミンCが含まれています。キャベツの約2倍、トマトの約5倍、同じウリ科のキュウリと比べると約10倍にもなるといわれています。レモン1個分のビタミンCが仮に20mgとすると、100gのゴーヤ(小さいものの約半分)には、約3倍以上のビタミンCが含まれていることになるのです。通常ビタミンCは加熱すると壊れてしまうのですが、ゴーヤのビタミンCは、短時間の加熱であれば、ほとんど壊れません。また、ゴーヤは、ビタミンC以外にも、β-カロテンや、ビタミンB1、カリウムなども含まれる現代の健康野菜なのです。
●成分
にがうりには、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルがバランスよく含まれており、とくにカリウムが豊富です。カリウムには余分なナトリウムを排泄し、血圧を安定させる効能があります。また、ビタミンCも豊富に含まれており、その強力な抗酸化作用で、血管の老化予防や免疫力のアップ、肌老化の予防効果も期待できます。種ごと作ったタイプのものは、にがうりでは種だけに含まれるインスリン様物質(ペプチドP)、抗ガン物質(モモジン)、共役リノール酸 (CLA)も摂取することができ、血糖値の上昇抑制、ガン予防、ダイエットにも効果的です。
●作用・効能
ゴーヤの種やワタには、「共役リノール酸(異性化リノール酸・CLA)」成分が豊富に含ム。共役リノール酸とは、脂肪酸の一種で肉類・乳製品・食物油脂などに含まれている成分で、微量しか存在しない栄養成分。
リノール酸とは、不飽和脂肪酸といわれる必須脂肪酸の一種。適量であればコレステロール値を下げる効果があり、紅花(サフラワー)などに多く含まれている成分です。共役リノール酸とは、リノール酸から数%だけ取れる物質で、化学式は同じですが、構造式もその効果もまったく異なるものなのです。
共役リノール酸の働きは、食物を吸収するときに、血液中の脂肪が脂肪細胞に取り込まれるのを抑え、脂肪細胞の中から脂肪が出て行くのを促進する。また、血液中の脂肪・タンパク質・糖質を筋肉細胞に送り込み、そこでエネルギーとして利用されるのを促進するという作用もあるのです。ゴーヤから共役リノール酸を摂りたい場合、種の部分をフライパンなどで煎ってすりつぶして食べると効果的といわれています。共役リノール酸を豊富に含むのは「完熟した種子」だともいわれています。私たちが普段食べている緑色のゴーヤは、未熟な果実のため、種も未熟で、共役リノール酸が少ない。
共役リノレン酸は体の中で共役リノール酸(CLA)に変わります。共役リノール酸が脂肪分解酵素リパーゼの働きを促進させ、脂肪を燃焼しやすくするのです。共役リノール酸が脂肪を減らす理由として、脂肪をエネルギーに換える酵素の活性化が挙げられます。この酵素は、ミトコンドリアにおいて脂肪がエネルギーに換わるβ酸化という代謝のスピードを決定する重要な酵素なのです。ですから、共役リノール酸を摂っていれば脂肪を燃焼させやすいということ。有酸素運動を行っているときの体内作用のように働くのです。体の中の油=脂肪も細かくすると燃焼・代謝するのです。
体の中では、脂肪を細かくする作業をリパーゼという酵素が行っています。共役リノール酸は、このリパーゼを活性化し、脂肪を細かくする作業を促します。さらに共役リノール酸は、細かくなった脂肪が再度固まるのを防止して、太りにくくなる体質、つまりリバウンドしにくい体質に改善します。
ゴーヤーには、豊富なビタミンC、E、カリウムなどの栄養成分が含まれています。 ビタミンCは、肌の機能の活性化・美肌には欠かせない成分で、カリウムには、体の水分バランスを整え、むくみの解消に効果があります。
ゴーヤーの皮の部分には、P-インシュリン・チャランティン・モモルジニンなどの成分が含まれています。サポニンの一種で、「植物性インシュリン」とも呼ばれています。P-インシュリンが血液中のブドウ糖を分解し、エネルギーに変え、チャランティンやモモルジニンは膵臓を活性化して血糖の代謝を促進します。血糖の代謝が促進されれば、それだけインシュリンの分泌が少なくなり、脂肪が体内に蓄積されにくくなる=『低インシュリンダイエット
●参考文献
・ハーブ検定テキスト
・アロマ検定テキスト
・百科事典(平凡社)
・家庭の中医学
・緑の薬局
・健康茶情報
・ハーブテイー薬草データベース
・薬膳情報net
・ハーブの香り