小麦胚芽
小麦胚芽
小麦を製粉する過程で捨てられたいた胚芽ですが、この部分こそ栄養の宝庫であることが注目され、健康食品として利用されるようになりました。主な作用としては、疲労の回復を早める、脚気の予防、血液循環をよくし心機能を向上させる、貧血の改善、シミ・ソバカスを防ぐ、老化を防ぐ、便秘の改善などが挙げられます。小麦は製粉時、胚芽と「ふすま」と呼ばれる皮の部分も除かれますが、ふすまの部分も食物繊維が豊富。小麦全体をそのまま挽いた全粒粉には、ビタミンB群、ビタミンE、ミネラル、食物繊維が多く含まれています。小麦胚芽は『植物の卵』とも呼ばれいています
●成分
リジン、ロイシン、バリン、ビタミンB群、ビタミンE、食物繊維
◎美容のために
・セラミド・L-システイン・ビタミンB群・ビタミンE・亜鉛
◎生活習慣病予防のために
・GABA・植物ステロール・食物繊維・ビタミンE・イノシトール
◎アンチエイジングのために
・ビタミンE・セレニウム・イノシトール・コリン
◎アトピーの方のために
●作用・効能
血行促進、老化防止、疲労回復、心機能強化、美肌、貧血改善
作用:疲労の回復を早める、脚気の予防、血液循環をよくし心機能を向上させる、貧血の改善、シミ・ソバカスを防ぐ、老化を防ぐ、便秘の改善などが挙げられます
小麦粉には、この小麦胚芽を取り除いたものが使われており、胚芽に含まれる栄養素がない。小麦胚芽には、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、タンパク質などが豊富に含まれており、その中でもビタミンEの効果が強いとされる。小麦胚芽は、血をサラサラにし、細胞を活発化させる働きがある。また、ビタミンB1も豊富で、疲労回復や便秘の解消(ダイエット効果)効果もある 玄米と小麦の栄養素
全粒粉には、以下の表のようにビタミンやミネラルが多く含まれます。又、玄米全粒と小麦全粒を、ビタミンやミネラルに限って比較すると、小麦全粒が玄米全粒より栄養価は多少高いです。
ビタミンやミネラル等の既存の栄養素に属さない物質をファイトケミカルともいいます。そのファイトケミカルの研究は盛んに行なわれていますが、玄米や小麦のファイトケミカルの違いも良く分かっていない状況です。
元気に生きるには、この未知のファイトケミカルの良いものを含め栄養摂取を如何にうまく行なうかが大事であるようです。全粒粉は、日本でも欧米等外国でも、経験的検証や食文化により、良さが広く知られています。飽食の現代食生活においては必須のものと言われるようになってきました。
未知のファイトケミカルは栄養学や現代科学では未知ですが、人間の方は昔から伝承と経験で米や麦の全粒粉や胚芽の効果や実力を知っているという構図があります。
人が経験や伝統で受け継いできた食文化は素晴らしいファイトケミカルの食文化を含むもので、全粒粉や発酵食文化・一物全体食を積極的に食生活の中に取り込む。
食品の効能と言うよりも、「全粒粉や胚芽は身体全体の新陳代謝を促進するため、各人の体質や体調の違いに合わせ、自動修正的な役割がある」とみることができるようです。「過食気味の方は身体が締まり体重が減る傾向で、下痢・貧血・やせている方は、体重が増えてくる傾向」がみられます。
玄米には表皮に、小麦には胚芽の部分に高い栄養素があり、食味や消化の良さも含め、「掃除に強い玄米全粒粉と高栄養素の小麦胚芽が全粒穀物の良さを実感し易い」
●使用方法
胚芽の部分をフレーク状にしたシリアルもの。1日約50g(大さじ約8杯分)がちょうどよい目安。1度にいただいてもよし、3~4回にわけてもOK。牛乳やヨーグルトを混ぜたり、アイスクリームのトッピングにすると美味しくいただける。ドライフルーツを加える場合には、小麦胚芽にはあまり含まれていない、鉄分や食物繊維がたっぷりのプルーンやレーズンなどを。また、ビタミンCを多く含む果物などは、小麦胚芽に含まれるビタミンEとの相乗効果が期待できるのでおすすめ。
玄米全粒粉は、そのままスプーンで食べても、熱湯、豆乳等との相性は抜群ですが、小麦全粒粉は焙煎してもそのままでは食用に適しません。
手軽に食べれない小麦全粒粉に代わって注目されるのが小麦胚芽です。下表で小麦全粒粉と小麦胚芽を比べ分かるとおり、栄養素の比較では小麦胚芽の方が小麦全粒粉より数倍から十数倍多いと言えます。更に小麦胚芽は甘い味で直接口に入れても、又熱湯、ジュース、豆乳、牛乳との相性がよく、玄米の全粒粉と同じように食べやすいものです。
玄米の全粒粉と小麦胚芽の、熱湯や豆乳等との共通した食べやすさと美味しさに着目し、玄米全粒粉と小麦胚芽を同時に摂ることを推奨している次第です。
玄米の全粒粉と小麦胚芽を同時に摂ることは、他の食品にはない優れた良さがあると思っています。
■玄米は「出す」ことに非常に優れています。一方小麦全粒粉の良さを凝縮したような小麦胚芽には高い栄養素を摂取するという「入れる」ことに優れています。この玄米全粒粉と小麦胚芽には、非精製の穀物が素気に生きる長寿には不可欠といわれる中で、全粒粉の有るべき[出」と「入り」の絶妙な組合せ。
■この玄米の全粒粉と小麦胚芽の組合せは、玄米全粒粉か小麦胚芽を別々に食べるよりも、一層美味しいのです。この両者を摂っていると、非精製の穀物の良さを段々と身近に分かってくるような感じです。
玄米の全粒粉と小麦胚芽を同時に摂る美味しい食べ方
寒い冬を温かく元気に乗り切るような全粒粉の食べ方
玄米の全粒粉だけでも効果的ですが、これに小麦胚芽を加えると更に美味しく効果的になると期待されます。
高栄養素の小麦胚芽に、すっきり感が出易い玄米の全粒粉という特徴の異なる穀類を同時摂取する案です。
玄米の全粒粉 + 小麦胚芽
玄米の全粒粉を大さじ一杯15gいれる
黒砂糖をティースプーン一杯入れる
熱湯を注ぐ
日本人栄養所要量と小麦胚芽
男性 | 女性 | 小麦胚芽 | 男性充足率 | 女性充足率 | 備 考 | |
通常栄養成分 | (100g当たり) | |||||
カロリー(Kcal) | 2275 | 1775 | 420 | 18% | 24% | 生活活動強度やや低い |
タンパク質(g) | 70 | 55 | 30 | 43% | 55% | |
(ビタミン類) | ||||||
ビタミンA(μg)* | 600 | 540 | 61 | |||
ビタミンD(μg) | 2.5 | 2.5 | ||||
ビタミンE(mg) | 10.8 | 10.8 | 18.2 | 169% | 169% | 上限600mg |
ビタミンK(μg)* | 65 | 55 | 2 | 3% | 4% | |
ビタミンB1(mg) | 1.1 | 0.8 | 2.2 | 200% | 275% | 上限無し |
ビタミンB2(mg) | 1.2 | 1 | 0.6 | 50% | 60% | 上限無し |
ナイアシン(mg) | 16 | 13 | 4 | 25% | 31% | 上限無し |
ビタミンB6(mg) | 1.6 | 1.2 | 1.2 | 75% | 100% | 上限無し |
葉酸(μg) | 200 | 200 | 400 | 200% | 200% | 妊婦400μg上限1000μg |
パントテン酸(mg) | 5 | 5 | 1 | 20% | 20% | 上限無し |
コリン(mg) | 750 | 750 | 340 | 45% | 45% | 上限無し |
ビタミンC(mg) | 100 | 100 | ||||
イノシトール(mg) | 380 | 380 | 800 | 211% | 211% | 目標摂取量 |
(ミネラル類) | ||||||
カルシウム(mg)* | 650 | 600 | 42 | 6% | 7% | |
鉄(mg) | 10 | 12 | 8.2 | 82% | 68% | |
リン(mg)* | 700 | 700 | 1100 | 157% | 157% | |
マグネシウム(μg)* | 315 | 260 | 310 | 98% | 119% | |
カリウム(mg)* | 2000 | 2000 | 1100 | 55% | 55% | 高血圧予防のため3500mg以上が望ましい |
銅(mg) | 1.8 | 1.6 | 0.89 | 49% | 56% | |
ヨウ素(μg) | 150 | 150 | ||||
マンガン(mg) | 4 | 3.25 | ||||
セレン(μg) | 52.5 | 45 | 28 | 53% | 62% | |
亜鉛(mg) | 11.5 | 9.5 | 12 | 104% | 126% | 上限30mg |
クロム(μg) | 35 | 30 | ||||
モリブデン(μg) | 30 | 25 | ||||
飽和脂肪酸 | 1.84 | |||||
1価不飽和脂肪酸 | 1.65 | |||||
多価不飽和脂肪酸 | 6.5 | |||||
コレステロール | ||||||
特殊栄養成分 | ||||||
水溶性食物繊維(g) | 8 | 8 | 0.7 | 9% | 9% | |
不溶性食物繊維(g) | 17 | 17 | 13.6 | 80% | 80% | |
食物繊維総量(g) | 25 | 25 | 14.3 | 57% | 57% | |
セラミド(mg) | 60 | |||||
GABA(mg) | 47.3 |
玄米・白米・小麦胚芽・小麦全粒粉・韃靼ソバ 成分表 (100g当たり)
以下は、ビタミンやミネラルの1日当りの摂取目安量の参考です。
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ファイトケミカルは別としてビタミンとミネラルに限って、玄米全粒粉と小麦全粒粉を比較すれば小麦全粒粉が有利ですが、小麦全粒粉の泣き所はそのまま手軽に食べれない点です。玄米の糠の部分に相当するのが小麦のフスマの部分ですが、米糠が外側にあるのに対し、麦のフスマは胚乳の中にも一様に含まれ、玄米の全粒粉に比べ小麦全粒粉は食べにくいのでパンにします。
1)カルシウム
カルシウムの約99%がリン酸、ヒドロキシアパタイトとして骨や歯の硬い組織に存在し生体を維持していて残り1%は細胞と血中に存在し生命の維持に重要な役割を果たしている。身体にもっとも多く存在する無機質である。カルシウムは胃液の塩酸で溶解され小腸上部、下部にて吸収されるが吸収率はさまざまな条件により変動がある。細胞と血中に存在するカルシウム濃度は、副甲状腺ホルモン、活性型ビタミンD,甲状腺ホルモンによって一定に保たれ、腸管からの吸収を調節し骨へ、カルシウムを沈着させ、また骨のカルシウムを溶出し維持する。
2)マグネシウム
生体内で多くの酵素の活性化に必要なのがマグネシウムである。さまざまな代謝に関与し、作用として循環器系疾患の予防をする。吸収はカルシウムと同様で、排泄は腎臓を通して行われ尿細管にて再吸収されます。欠乏すると循環器系疾患を引き起こす
3)リン
カルシウムに次いで多く存在する無機質がリンで、約80%ほどカルシウムとともに骨、歯に存在するが残りの大部分は蛋白質、脂質、糖などと結合し細胞の構成成分となり、エネルギー代謝反応に関与し遺伝子情報を担う核酸にも含まれている。リン酸として小腸で吸収がおこなわれ、骨へ沈着し血液への溶出し、腎臓での再吸収で調節する。欠乏はほとんどみられないが逆にリンの過剰になるとカルシウムの吸収を低下させる。
4)カリウム
浸透圧を維持する役割を担うのがカリウムである。カリウムの多くは細胞内にありますが細胞外にてナトリウムと相互に作用する。吸収は小腸でおこなわれ、その一部は肝臓に蓄えられ排泄の多くは腎臓である。ナトリウムと共に浸透圧の維持、神経刺激伝達、筋肉の収縮、水分保持に関与し、細胞内のpHや酵素反応の調節をする。カリウムは多くの食材に含まれているため欠乏にはなりにくい。
5)ナトリウム
ナトリウムは細胞外液中の主要な陽イオンで、カリウム同様に細胞の浸透圧を維持し細胞内のpHや酵素反応の調節をする。小腸で吸収され大部分は尿中へ排出。欠乏すれば、激しい下痢、食欲不振、倦怠感などが起こる。
6)ヨウ素
海藻などに多く含まれるヨウ素は、無機塩類として吸収され、ほとんどが尿に排出され欠乏、過剰摂取ともに甲状腺疾患を招く可能性がある。
7)亜鉛 亜鉛の多くは酵素に含まれていて、DNAの構成成分である
6-食物繊維
消化酵素で分解できない成分を総称し食物繊維という。当然、消化吸収されないので、エネルギー源や身体成分として利用されないということであるが近年では、さまざまな生理機能が明らかになり注目されている食材である。
この食物繊維、大きく二つに分類される。
①水溶性
ペクチン→ガラクツロン酸→野菜・果物。植物ガム→ウロン酸を主とする高分子化合物。粘質多糖類→グルコマンナン→こんにゃく、ガラクトマンナン→グアーガム。海藻多糖類→アルギン酸→渇藻類(こんぶ)。アガロース→紅藻類・寒天。多糖類誘導体→カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリデキストロース
②水不溶性
セルロース→グルコースの重合体(β―D-グルカン)→植物性食品(細胞壁成分)ヘミセルロース→非グルコースの重合体(キシラン、マンナン、ガラクタン)→植物性食品。ペクチン→ガラクツロン酸→野菜・未熟果物。キチン→N-アセチルグルコミサンの重合体→エビ・カニの外骨格。イヌリン→フルクトースの重合体→キクイモ。リグニン→フェニルプロパンを主とする芳香族高分子化合物→植物性食品。消化酵素で分解されないという食物繊維も多糖類などの一部は大腸で腸内細菌による醗酵を経て短鎖脂肪酸や有機酸およびガスを生成して一部は吸収利用されていて大腸の細菌増殖を助け機能維持に影響を与える。
7-水
身体を構成する成分でもっとも多いのが水で、身体の約70パーセントが水分であるといわれるが加齢と共に減少する。この水分の10パーセントが減少すると生命維持が難しくなり、20パーセント失うと死に至る。人間の場合、1日に成人は2.000~2.500mlの水を排泄しているという。排泄される水は尿、糞便中がもっとも多く、不感蒸発といわれる呼吸などによって皮膚、肺からも排泄されている。体内の水の量は摂取と排泄のバランスにより保たれる。
人間の場合、最低1日に2L~2.5Lは水を飲む(摂取)する必要があることを忘れてはならない。さて犬の場合も同様である。肉体は無数の細胞でできていて、それらの細胞すべて水に取り囲まれている。勿論、細胞の中にも水が含まれていて外も内も水があるわけで、この水により生理が行われるということである。水を介さず生理は行われないのだ。動物生理の基本は血液循環であるということで、摂取した栄養物は胃で消化され腸で吸収され、血液の中へ入り肝臓へ行き、分解、合成等が行われたうえで心臓へ行き肺へ行って炭酸ガスを排泄し、新しい酸素を取り入れて再び心臓へ返ってそれが身体中の細胞へくまなく送り込まれ生命活動が営まれる。細胞でできた炭酸ガスや老廃物は大静脈を通って心臓に返り血液循環をする。人間の場合25秒から50秒であるといわれ、この循環が上手く活動しているお陰で生きていられる。この循環が上手く活動しなくなれば死ぬ。この重要な血が約90パーセント水であるということです。ですから身体内の水の量が減少すれば血液循環活動は上手く行われなくなる。食べた(摂取)栄養分は水が仲立ちをして細胞に運びそれを浸透させているわけです。水の働きの重要性は単に水に含まれるミネラルが云々というだけではない。
水の機能
①栄養素の消化、吸収
②物質の生体内輸送、排泄
③栄養素の代謝反応
④体液のpH調整、浸透圧の維持(反応は全て水が溶けることによって進行する)
⑤体温変化を少なくし、発汗により体温を調整する(熱伝導率が大きいため)
⑥発生した熱を拡散し、一部の組織で温度が上昇するのを防ぐ
1-たんぱく質
動物(人間も含む)の血液・筋肉等と身体の組織を構成する主成分は、たんぱく質である。酵素、栄養素を運び、貯蔵し、運動の原動力、免疫抗体、ある種のホルモンとして生命活動の主役の役割をはたしている。栄養学的に大きく、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質に分けられている。約20種類ものアミノ酸が、生体を構成する筋肉たんぱく質、酵素たんぱく質などの構成成分である。約20種類ものアミノ酸の中で犬の必須アミノ酸は9種類(成長期には10種類)であり体内で合成できないので食餌として与えていかなければならない。たんぱく質は、組成・形態・機能などを構成するから非常に重要な食材であることを忘れてはならない。
2-炭水化物
動物(人間も含む)の活動力の源となるエネルギー源は炭水化物であり、脳の唯一のエネルギー源でもある。犬の特徴として炭水化物の供給源となるデンプンの消化能力が非常に高い・・・だが繊維物の消化能力は低いこれは消化管の構造によるものと言われる。繊維物は消化管へ物理的刺激を与え整腸効果(便通がよくなる)を行い食餌の低カロリー化ももたらすことになる。繊維物は、成長期・妊娠後期・強いストレスを受けた場合はマイナスになるので要注意である。
肝臓のエネルギー源でもある、炭水化物=糖質は大きく3種類に分類されている。 1)単糖類・・・ブドウ糖・果糖
2)二糖類・・・ショ糖・乳糖・麦芽糖
3)多糖類・・・でんぷん・グリコーゲン
口腔内で唾液と混じり唾液中の消化酵素(唾液アミラーゼ)により食物中のデンプンが少しではあるが分解されるのが糖質である。デンプンが分解されれば麦芽糖となり、ショ糖・乳糖とともに単糖類になる。これらが同時に吸収され肝臓に運ばれ全てブドウ糖肝臓で変換され血液によって身体の隅々まで運ばれエネルギー源となる。エネルギー貯蔵体であるグリコーゲンに変換され肝臓や筋肉で蓄えられる。「ぶどう糖」は、脂肪が合成され貯蔵脂肪となって蓄積されるがこれは利用しなかった余分な「ぶどう糖」である。一番、分子の小さな単糖類に分解され体内に吸収される。
脳、神経系、赤血球、筋肉などの唯一のエネルギー源は「ぶどう糖」となっている。速効性があり、糖質をビタミンB1と一緒に摂ることで、効率よくエネルギーに変換する。ごはんやパン、砂糖などの糖質を分解する酵素を助けるのがビタミンB1の働きである。ビタミンB1は、組織内における糖質代謝に必要な補酵素としては容易であり、ビタミンB1が不足するとピルビン酸が阻害され体内にピルビン酸が蓄積されて神経や筋肉に障害を与え、結果、脚気や倦怠感、疲労感などの症状を招く。欠乏症は消化不足、嘔吐、便秘、食欲減退、体重減少を招く。ビタミンB1は水には溶けやすく熱には弱い。
*炭水化物を多く含む食材
・かぼちゃ・玄米・小麦・サツマイモ・さといも・じゃがいも・そば・胚芽米・白米・りんご
*ビタミンB1を多く含む食材
・カツオ・玄米・こんぶ・サケ・・サツマイモ・さといも・そば・大豆・とうもろこし・鶏肉・鶏の内臓と副生物・胚芽米・芽キャベツ・やまいも・レバー(鶏が好ましい)・ブリ・特に豚肉に多く含まれる。これらを与えることは重要である。
3-脂肪
植物性脂肪は、リノール酸、リノレイン酸、アラキドン酸の3種の脂肪酸が含まれていて、この中のリノール酸、リノレイン酸が犬の必須脂肪酸であるといわれているがアラキドン酸は、体内で合成できる。
動物性脂肪を含むものには次の牛・豚・鳥・魚などがあり、植物性脂肪を含むもの;大豆(豆腐)・菜種・アボガドなどがある。
体内で脂肪は消化器官に長く留まり満腹感を与え、炭酸ガスと水、熱量に分解され熱量は体温を保ち、内臓、筋肉を動かすエネルギーになる。炭酸ガスと水は、体外へ排出され、余分な脂肪は体内に貯蔵され必要に応じて使われる。
脂肪が蓄積されすぎた状態が肥満である。脂肪分の与えすぎ、運動不足には十分に注意しなければならない。脂肪は少量で大きなエネルギーになる効率のよい栄養源であるといわれる。食欲を増進させる効果があるのがこの脂肪である。皮下、脳、神経、に存在する脂質のリン脂質やステロール類は、ホルモン、細胞膜、角膜などの構成成分となり、生体機能調節に重要な役割をはたす成分であり、ビタミンA・D・Eの脂溶性ビタミンの吸収を助ける。この働きは皮膚アレルギーの改善に効果があるということである。皮膚アレルギーには植物性脂肪が良い。主な資質の構成成分は、脂肪酸であり飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸と2種類ある。
8-EM
Effective(有用)Microorganisms(微生物群)
EM=有用微生物群と言われている。
自然界に沢山いる微生物の中には植物・動物・人間を助けるものも多いといわれ、身近な存在である。腸内に住むビィフィズス菌等のように環境を整え良くし、植物・動物・人間の細胞を活性化させる働きを持つ酵素や生成物を作り出す微生物もいるといわれる。微生物は単独で利用されてきていたが条件が整えれば微生物同士はお互いに共同作業ができるといい、こうした複数の微生物を組み合わせたものがEffective Microorganisms(有用微生物)
EMに含まれる仲間たち
◎光合成細菌
・EMの中心的微生物で有害物質を浄化し、抗酸化物質を生成する。乳酸菌&酵母と一緒になることでさらに活発に働くといわれる。
◎乳酸菌
・有機物を醗酵する力が強く、有機酸を生成し、病原菌の繁殖を抑制する働きがある
◎酵母
・有機物を醗酵する力が強く、菌体がビタミンやアミノ酸を多く含んでいる。
◎放線菌
・作物の病気の基となる病害菌を退治するといわれる。
◎酵母菌
・ビタミンや生理活性物質を生産して作物に供給するといわれる。
◎糸状菌群
・ウジなどの害虫の発生を抑え,悪臭を分離するといわれる。
◎光合成細菌
・他の微生物の働きを助長するなど,EMの中心的役割を果たすといわれる。
飽和脂肪酸は、肉類、牛乳、乳製品、チョコレートに多く含まれているからこれらを多く摂取していると、血液中にコレステロールが増えすぎて、動脈硬化・脳卒中・狭心症・心筋梗塞などの疾患を招きやすい。不飽和脂肪酸は植物性油脂や魚の脂に多く含まれていているこれらを摂取することで血液中のコレステロールを減らす働きがある。 ビタミン
ビタミンは、非常に重要な働きがある食材で、タンパク質・脂質・糖質の栄養素を体内において代謝を円滑に行う為に欠かすことのできない必要な物質、栄養素であり縄文柴犬の活発で感性、直感力の高い生体の機能を正常に維持するには非常に重要である。過剰になりやすいビタミンは、脂溶性に多い。 1).ビタミンA(脂溶性)
毛の健康状態を保ち、夜盲症、視力の低下を防ぎ、呼吸器系統(肺・気管支)の病気の感染に対して抵抗力をつけ、皮膚や粘膜を正常に保ち、生殖機能を維持し、成長を促進し、ガンの予防にも効果がある。ビタミンAの欠乏は体重は減少し、皮膚、口腔、呼吸器、泌尿器などの障害を起す。また、細菌感染に対する抵抗力が低下し夜盲症となり、失明する場合もありうる。ビタミンAの過剰は、脂溶性であるため体内に蓄積される。結果、脳圧亢進症(頭痛、吐き気、嘔吐)、骨障害、脂肪肝を起こすといわれ妊娠中に過剰症になると奇形児の発生が起こることもあり、妊娠中は気をつけなければならない。 2).ビタミンD(脂溶性)
カルシウム、リンの腸管吸収を促し、体内でカルシウムの代謝を正常行い骨形成、骨や歯に沈着させる働きをするのがビタミンDである。血中のカルシウム濃度が高くなるため動脈にカルシウム沈着が起こり動脈硬化を起こす。カルシウムは、腎臓にて尿中に排泄されるので腎 臓にカルシウム沈着がおこる。この場合、腎不全を招く場合がある。 3).ビタミンE(脂溶性)
ビタミンEは、老化の原因と考えられている過酸化脂質がつくられるのを妨ぐ働きをする。ビタミンEが不足すると妊娠犬は、流産しやすくなる。欠乏すると血漿のビタミンE濃度が低下し、細胞膜が破壊されやすくなり赤血球が溶血しやすくなる。動物では、ビタミンE欠乏により不妊症や筋萎縮が起こる。ビタミンEは、脂溶性のビタミンでビタミンEだけは、過剰症が認められていないので過剰に摂取しても害は無い。植物油に豊富に含まれていているが酸化しやすく熱に弱いビタミンである。ビタミンCと一緒に摂取することでCがEの抗酸化作用を高め効率の良い摂取方法である。 4).ビタミンC(水溶性)
化学名=アスコルビン酸(水に溶けやすい白色の結晶)。人、サル、モルモットでは、体内で合成されず外部から摂取する必要がある。犬の場合は体内で合成される。ビタミンCの効能は、皮膚の張りを保ち、ウィルスや細菌に対する抵抗力を高め、カゼや感染症を予防し、ストレスを和らげる、血中コレステロールを下げ、発ガン物質の生成を抑える、鉄の吸収を助け、コラーゲンを生成する。 5).鉄
赤血球の成分となる物質である。 体内には微量しか含まれて居ない物質が鉄です。赤血球中のヘモグロビンの中に体内の鉄量の約70%が含まれ、残り30%は、肝臓、筋肉、骨髄に存在している。ほとんどが貯蔵鉄として肝臓に含まれている。鉄は、赤血球中のヘモグロビンの合成に必要で、体の各器官に酸素を運ぶ働きをし、不足すると身体が酸欠状態になり、息切れ、めまいなどの症状が起こる。意外と鉄の吸収率は非常に低く、欠乏しやすいから十分な摂取が必要である。
ビタミンA・D・E・C、鉄を含む食品。 ビタミンA
えだまめ・オクラ・かぼちゃ・トマト・鶏肉・にんじん・のり・芽キャベツ・レ バー・わかめ ビタミンD
イワシ・鶏卵・さんま・しらす・じゃこ・ブリ・まぐろ ビタミンE
アボガド・かぼちゃ・カレイ・玄米・サツマイモ・さんま・胚芽米・まぐろ ビタミンC
キャベツ・さつまいも・じゃがいも・レバー 鉄
豆腐・鶏の内臓と副産物・まぐろ・芽キャベツ・レバー 5-ミネラル
ミネラルは「無機質」であり身体に必要な元素である。ミネラルの働きは、代謝を促進し、皮膚の状態を順調にし自己治癒力を活性化させ老化・ガン・ボケを防ぐなどの働きがある。ミネラルの減少を補えば細胞の力を蘇らせ縄文柴犬の感性、直観力を高めるであろう。 含まれる成分は次のようになる。
●参考文献
・ハーブ検定テキスト
・アロマ検定テキスト
・百科事典(平凡社)
・家庭の中医学
・緑の薬局
・健康茶情報
・ハーブテイー薬草データベース
・薬膳情報net
・ハーブの香り