かぼす
かぼすは、クエン酸とビタミンCがたっぷりの果汁とさわやかな香りが自慢の逸品です。
●味の特徴
カボスは、香酸柑橘類の中でも酸味が強すぎないので食材の味を酸味で消すことがなく、またミネラル由来の塩味・苦味・甘味が相対的に高いため、焼き魚や鶏肉、牛肉等の素材の味わいを引き立たせるような料理に使うことにより、素材の味わいとの調和が活かされると考えられます。また、ミネラル分としての塩味がしっかりとしていることから、食材に塩を添加する代わりにカボスを添加することにより減塩効果が期待されます。
クエン酸、ビタミンCなどを含むカボスは、私たちの健康を維持するのに大変利用価値のある食品です。カボスに含まれるクエン酸は胃液の分泌を正常にしてくれるので、胃弱の人や食欲不振のときなどに効果的で、風邪を引き始めたときもカボスのビタミンCが威力を発揮します。筋肉中に蓄積された乳酸によって生じる疲れの肩こりや頭痛もクエン酸をたっぷり摂ることで楽になってきます。カボスのやわらかくて懐かしい香りやにおいは心を落ち着かせ、安らぎを与えてくれます。中でもカボスなどの柑橘類はいきいきとしたフレッシュな香りで多くの人に好まれています。カボス酢は素材のもつ香りを完全に覆ってしまうのではなく、各素材を十分に活かす脇役として活躍しています。
太陽の紫外線によるシミ・ソバカス・色黒は、年を重ねるとともに元に戻りにくくなります。色黒の原因となるメラニン色素を壊す働きをするのが肝臓。カボスを多く摂ることによって酢が肝臓の働きを強くし、体の中から色白美人を創ります。
さらに豊富なビタミンCが血管の抵抗力を高める作用を持ち、細胞と細胞の結合組織を強くする働きがあるので、皮膚を滑らかにしてくれます。
高血圧症に必要だといわれる減塩も酢をたっぷり摂れば極端な減塩食にする必要もありません。それに動脈硬化を防ぐ魚・肉・卵・ミルクは一方でコレステロールが心配ですが、酢を摂ることによって血中のコレステロールを減らし、血圧の上昇を抑えてくれます。
●成分
食品カロリー栄養素成分表(100g中) -かぼす・カボス-
熱量(カロリー) 25kcal
タンパク質 0.4g ビタミンD 0μg
脂質 0.1g ビタミンE 0.1mg
炭水化物 8.5g ビタミンK 0μg
βカロテン 10μg 亜鉛 微量
レチノール 0μg カリウム 140mg
ビタミンB1 0.02mg カルシウム 7mg
ビタミンB2 0.02mg 鉄 0.1mg
ナイアシン 0.1mg 銅 0.03mg
パントテン酸 0.15mg マグネシウム 8mg
ビタミンB6 0.03mg マンガン 0.04mg
葉酸 13μg リン 8mg
ビタミンB12 0μg 食物繊維 0.1g
ビタミンC 42mg コレステロール 0mg
●その他
日本の大分県南海部郡が原産地とされていて薬用又は食酢用として用いられていた。調味用柑橘でユズが近縁種となります。橙(だいだい)はかつて「かぶす」と言われていたため、それが転訛してカボスと言われるようになった。本カボス、カボスユ、シヤニス、香倍酢と言われることもあります。果実は150グラム前後で、直径十センチ程度の球形をしています。多汁で酸味も強く、かぼすは香酸柑橘となります。果面には油胞があり、平滑で分厚いものとなっています。一つの果実に凡そ二十個程度の含核数が存在します。栄養面ではビタミンCが豊富に含まれており、他にも有機酸が多く含まれています。かぼすが収穫されるのは八月から十月にかけてとなります。そのため旬は秋ですが、現在では、加温ハウス栽培の普及により、周年見られるようになりました。主産地は大分県で、特に大分県北部、県中部、海岸部が全生産のほとんどを占めています。他には愛媛県や広島県といった地域においても栽培されています。尚、店頭に並べられるのは、主に青色をしたカボスですが、かぼすは黄色くなると品質が低下します。料理に薄切りにしたカボスを添えたり、食酢として果汁を用いたり、果皮を微塵切りにして汁物に振り掛けるといった使い方になります。
●原産地:大分県南海部郡が原産地
●主な産地:生産量の98%が大分産。
●参考文献
・ハーブ検定テキスト
・家庭の中医学
・緑の薬局
・健康茶情報
・ハーブテイー薬草データベース
・薬膳情報net
・ハーブの香り
・サプリメントラボ